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個人開発に関するテックブログ

エンジニアが大企業からスタートアップに移って感じたそれぞれの特徴

たまには雑談エントリー。私は以前は "THE 大企業" と呼ばれるところにいた。それはそれでいいことはあったし、今のような超少人数スタートアップでもいいことはある。

こんな両極端を経験した私の思うことを書いてみようと思う。

自由による束縛か、束縛による自由か。

スタートアップの技術選定は本当に自由だ。むしろ技術の決裁権は自分にあるので、使いたい技術の調査から選定、設計から実装、テストまで全て自分でやる。この時点で一気に知らないといけないことが多くなる。休日も基本的にはいろんな技術の調査だ。何を使えば革新的なサービスが作れるか、日々模索している。そんな休日の束縛はある。また上司がいないという自由もある。

大企業の環境では、技術の選定からしてもう決まっていて、自分がこれを絶対使ったほうが効果的に作れると思っても、その意見が通らないことがある。そして慣れてくるとそれが当たり前になってしまい、その技術だけやればいいや、的な感じになってしまう。確かに、企業としてはそれで自分たちの強みが出てくるし、エンジニアとしてもそれだけを学べばいいので楽といば楽だし、指導もマニュアル化しやすくなるので管理的にもいい。仕事で使う技術は"束縛"されるが、休日は特に何もしなくていい"自由"が得られる。

夢か安定か

まぁこれは言うまでもないだろう。スタートアップは超不安定だ。ただ成功すれば圧倒的な自己実現と報酬が得られる。大企業は給料は安定している代わりに大きな成功は見込めない。成功したとしても属する会社のものとなる。

まずは中〜大企業で不安要素をできるだけ取り除いて成功の確率を上げてから、スタートアップを始める、という選択は悪くないと思った。いきなりスタートアップってのも何も貯金がないうちは不安だらけで辛いだろうし、ずっと大企業にいるってのも終身雇用のない今 ちゃんと考えたほうがいいところではある。

思うこと

さて、どっちがいいか? という議論になるがこれはどっちでもあまり変わらないと考えている。どっちでも良いどっちでもダメ かだ。

"自分から仕事に取り組める人"ってのは、スタートアップでも大企業でも楽しめる。スタートアップでは自分を信じてひたすら前を突き進めるし、大企業では説得させるというプロセスを挟む分、面倒なことはあるが、それが通れば自分のやりたいことをやらせてくれる。それでいて給料は安定しているから文句なしだ。

逆に"言われたことしかできない、やらない人"ってのは、どっちでも苦痛だ。スタートアップでは自由になれるが、自分から働けないので給料も生み出せない。大企業では上司の言われたことを嫌々やる日々を送る羽目になる。言われたことをやるだけが当たり前になった瞬間、あなたは大企業病に感染したということになる。

"言われたことしかできない、やらない"というのはなぜ起こるのか?それは仕事と自分のビジョンがミスマッチしているからだと思う。自分がなぜその会社に入って、何をやりたいのか。それがない人には仕事が目的ではなくなる。休日の娯楽が目的となり、仕事は言われたことだけやる苦痛なものとして考え方を変えてしまう。

だからこそ、就活や転職を考えている人には、自己分析を徹底してやるべきだと思う。それをやらずに世間体だけで選んだ末には、どんな仕事でもお金を得るためだけの苦痛なもの、という認識で終わる。人生のほとんどを仕事で費やすのに、それはあまりにもったいないことで、悲しいことだ。今この記事を読んでドキッとした方は、ぜひ、今までの自分の中で最も失敗したこと、感動したことなどを思い出してみて、それがなぜそう思ったのかを振り返ってみてほしい。それがきっかけであなたの軸というのが見えてきた時、自分の向いていること・やりたいことが見つかって、仕事がお金以外の目的に変わるだろう。

私はまだまだ成果をあげるまでに至ってないので一人の戯言として読んでいただけたら幸いである。ただ私はそう信じて日々頑張って勉強している。