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ボクココ

サービス開発を成功させるまでの歩み

スタートアップは人に夢を売れ

ども、@kimihom です。

つい先日スタートアップのエンジニアが集まる場に参加して、とても印象に残ったことがある。それは、「人の集め方」である。エンジニアの集まる場ってのはリクルーティング目的で開催されることが多い。そういう技術コミュニティに顔を出すエンジニアってのは基本的に最新情報を得ようと積極的な「腕の立つ良いエンジニア」である。そんな彼らをなんとか口説いて自社のエンジニアにしたいっていう主催者の思惑があったりする。

その中で、私は対照的な方法でエンジニアを集めようとする2つのパターンに遭遇した。

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待遇や人で集めようとするスタートアップ

私がよく目にするほとんどのスタートアップは、「待遇やそこで働いている人」で集めようとする。こういうフレーズは聞き飽きるほど出てくる。

  • 弊社で CTO として働きませんか!
  • Macbook Pro 支給します!
  • 一等地のオフィス勤務!
  • リモートワーク可!
  • 会社で好きな本を買えます!
  • アーロンチェアを支給します!
  • 給料めちゃめちゃ出します!
  • コミッタが在籍!
  • グローバルを狙います!
  • 元エンジニアが 社長!

どれも素敵な特徴で、一見「いいかもな」と思って募集したくなるかもしれない。しかし、どうも “ありきたり感” を感じないだろうか?スタートアップなのに大企業と同じような待遇で攻めており、そんなのは他のどこの会社でも同じような条件があったりするものなのである。

確かに上記のような条件は無いよりはあったほうがいいに決まっているわけで、その他大多数の企業と比べてみれば魅力的には見える。しかし、「なぜその会社なのか」っていう観点が抜けているため、例え一時的にその待遇で入社したとしても、他にいい条件が出てくればさくっと他の企業に移っていくことだろう。そうしてまた企業は採用に無駄な時間をかけていくのである。

夢を語るスタートアップ

私はそんな華やかな募集をかけているスタートアップがいる裏で、夢を語るスタートアップに出くわした。彼は懇親会で一人一人に「自分の夢」を語っていた。「自分の今のサービスが世に広まれば、こんな素敵な未来になると信じている」と目を輝かせて言うのである。エンジニアが技術ではなく夢を語っていたのだ。

大抵こういうのを語るのは CEO がやるべきと思われるかもしれない。しかし、CTO がこのような思いを持っているってことは、会社全体としてビジョンが明確になっているということであり、むしろ CEO が一人語りするより CTO が語るビジョンってのは興味深いものがある。

私はそれを見て本当にスタートアップらしいなと感じるのである。スタートアップに転職する理由で「夢」以外に何があるのだろう。給料、スキル、人材、どれをとったって大企業が本気でやればスタートアップが勝てるはずがないのである。でも夢だけはスタートアップにしか持てない。大企業は人が多くなりすぎて、夢がブレて、人がそれぞれの思いで行動しているようなもの。そんな現状に不満を抱えている大企業勤めの人がいるなら、スタートアップが夢を語ってジョインしてもらえるチャンスはある。

夢を語ることがいいことなのは、他にも理由がある。

会社の夢ってのは途中で多少変わることがあっても、「軸」がぶれることはない。夢に共感してくれて入社してくれた人は、ずっと「この会社にいて一緒に夢を追いかけたい」と思ってくれる素敵な社員になってくれるのである。

夢は時代を先駆け、技術はその後についてくる。採用したいと思うエンジニアが現時点で技術を持ってなくても良い。ただ夢だけは同じものを持って一緒に追いかけ続けたい。技術なんてのは夢があれば努力していくらでも得られる。そんな夢基準の採用こそがスタートアップに一番必要なことだ。

ぶっちゃけ給料なんてそこそこで十分なのだ。給料がたくさん出たところで、人と多少いい暮らしができたり色々な場所へ行けたりするけども、結局その程度なのだ。「自分の作ったモノ」にこだわりたいエンジニアにとって、そんなのは"あったらいいな" 程度である。本だってそんなの欲しけりゃ自分で買うし、MacBook も自分で買うわ。素敵な"人"で 会社を選んだとしたら、その人が会社を辞めたらどうなる? このように考えると、待遇目当てで入って得られたメリットだなんてすぐに慣れてしまって、前職とあまり変わらなかった、むしろ悪化したとさえ思われる可能性だってある。それはお互いにとって不幸なことだ。

そしてこの記事を読んで「エモい」だとか何か言ってその場から離れるようなエンジニアがいたなら、そのような人がスタートアップに行くべきではないし、そもそも一緒に働く必要なんかない。エモさだけがスタートアップの原動力なのだから。

みんなで夢を見直そう

夢を持っていないスタートアップに何の価値があるのだろう?投資家から言われて自分の夢(事業)を変えないといけなくなった、事業を売却したみたいな話を聞くと、もうそれはスタートアップではなくなってしまているのではないか。

夢について語り合っていないな、と感じたら人数が少ないうちに改めて夢を考え直してみよう。

まずはあなたの夢は何か。その夢を今の会社に居続ければ叶えられるものになるのか?それを踏まえた上で、会社のビジョンを変えるってのは小さな規模であれば可能なはずだ。

一人一人が目を輝かせて夢を語るようなスタートアップが増えれば、この世はもうちょっと明るいものになるのかもしれない。私もその一員として、今でも夢を追いかけている次第である。

あなたの「夢」を聞かせて欲しい。