ボクココ

サービス開発を成功させるまでの歩み

改善フェーズにおけるサービス開発の考え方

ども、@kimihom です。GW は全くブログ書いてなかったから、かなり久々の投稿になってしまった。

最近は「サービスの作り方」的なエントリーがちょこちょこ増えてきている感じがしている。良いサービスが出てくること自体は大歓迎なんだけど、 一時的に成功させるよりも、それを成功し続けさせる方がよっぽど難しい ので、継続ができるサービスはもっと尊重されるべきだと思っている。使い始めていただいたユーザーに対して、期待を裏切らない開発を続けないと後発のサービスにどんどんと移って行ってしまうし、意思がなければそのサービスはそのうちすぐに閉じられてしまうだろう。

私自身、そんな改善フェーズに差し迫ってきている中で、現在はどういった考え方でやっているのかについて紹介しようと思う。

コアユーザーに思いを伝える

ここでいうコアユーザーとは、サービスに対しての思いを理解して愛着を持っていただいているユーザーを指す。サービス開発者がそのサービスに対してこだわっている部分と、そのこだわりを完全に理解してくれているユーザーの理想的な関係だ。

そのために、まずは自分たちのこだわりをユーザーに示す必要がある。サービスの特徴を機能として際立たせることも必要だろうし、時には記事を書いたり直接会ったりすることで思いを伝えることもあるだろう。この思想を理解してもらって初めて「サービスの Why」 を理解してくれる。

ユーザーにとってサービスの Why は、サービスの印象だ。私達が Why に背いた開発をした時点で、コアユーザーは共感が薄れていってしまい、コアユーザーでなくなっていってしまう。だからこそ、私たちは Why を伝えた後、 Why を表明/表現するための開発運営をしていなければならない。

私にとって、サービス開発で特に重要視している一つの Why が "シンプルの徹底" である。最初のサービスリリース時は機能が少ないからシンプルな状態に決まってるんだけど、次第に時間の経過や人の増加によって色々な機能が出てくることになる。それら機能を現状のシンプルさを保ったまま、いかに改善していくかってところが特に大事で腕の見せ所だ。"シンプルさを継続すること" が私とユーザーが深く繋がっていくために課した暗黙的な契約である。

  • シンプルだから説明書がなくても使い始められる
  • シンプルだからバグが起きづらい
  • シンプルだから困ることが少ない
  • シンプルだから忙しくならない
  • シンプルだから余計に人が必要ない
  • シンプルだから大胆なチャレンジができる

実際は裏側でシンプルに見せるように相当な努力を続けているわけだけども、ユーザーにとってはそんなことを知らなくてもいいように見えるくらいの関係を目指している。

この "シンプルの徹底" は、あくまで私の作っているサービスに対しての Why なので、当然他のサービスでは他の Why があることだろう。サービス運営者が信じていることは色々あるはずで、それをちゃんとユーザーに伝えて理解してもらうことを目指していきたいところだ。

地味な改善を尊重する

サービスを作ってローンチした頃は、当然 何かしらの今までになかったものってのがあるわけで、そういう新しいものを開発する楽しさがあったはずだ。

しかしサービス改善期に差し掛かると、そのようなワクワクするような開発の体験ってのはほとんどしなくなる。既存機能のパフォーマンス改善だったり、バグ修正、ちょっとした便利機能の実装 といったようにジャジャン!ってのをサービスローンチの時以上に出すのは激しく困難である。それを認めて、地味な改善を尊重しなければならない。改善フェーズに入ると 0->1 が得意な人にとって大きな苦痛が待っている。開発中のワクワク感を 0->1 のフェーズ以降で持ち続けるのはほぼ不可能だと思うべきだ。

ただ単に「新しい技術で何かサービスを作りたい」レベルの意思だと確実にそこで止まる。そして他の新しいサービス開発に浮気をして、既存サービスの成長は止まり、それ以上の成長はしなくなる。そうじゃなくて「自分の作ったサービスが多くの人に使って欲しい」って思いで始めたなら、サービス開発してちょっと使われ始めた程度のレベルで満足はしないはずだ。サービスが使われるようになったフェーズでは、開発の時の楽しさは減るけどそれ以外で素敵なことが待っている。実際にユーザーに会って話ができたり、機能開発のフィードバックをもらえるのである。運営しながら感謝の言葉などが入ってくることに喜びを感じるようになろう。

てことで地味な改善ができるエンジニアが尊重されるべきであり、0->1 開発のエンジニアだった私達が次に目指すべき理想像だと思う。改善エンジニアは一見すると目立たないかもしれないけど、5秒の速度を1秒に改善したら素晴らしいことだし、使いづらかった機能をより使いやすくした改善をしたら賞賛されるべきなのである。改善の話をブログやイベント登壇ではシェアしづらいから、どうしても目立たない存在ではあるんだけど、改善エンジニアがいなければ、 一時的に成功させるよりも、それを成功し続けさせる っていう本当に難しいチャレンジを達成することはできない。

私はインターネット業界に蔓延する一発当てて大成功っていう風潮は良くないと思っていて、創業後、何十年もずっと尊敬され続ける企業こそが本当に素晴らしい企業であるってことに目を向けたいと思っている。果たして、今の日本でそんなインターネット企業があるだろうか。私はそんなインターネット企業が思いつかない。一時的に上場したりして人気になったとしても、経営者や担当者がどんどん変わることで Why が変わり、当初とは違うようなサービスになってしまうケースがあとを絶たない。

インターネットの世界ってのがそもそも新しく始めても成功できる可能性のある業界ってことで、短期的な利益を目当てに人が多く起業しているのかもしれない。でも、サービス改善期においてその考え方をするようだとサービスがごちゃごちゃになって、後発のサービスにどんどん抜かれていくことだろう。結果は目に見えている。

終わりに

今回はサービス作ってユーザーを抱えるようになってきた後の話をちょろっと紹介した。

こうした地味な改善の中でも技術的な部分でどうやって向上を保ち続けるか。それに関してはまた次以降のブログで私の取り組みやアイディアを紹介したい。

目立った新機能ばかりを作るのではなく、コアユーザーのための改善を続けられるサービスが増えていくことに期待したい。少なくとも私のサービスはそうであり続けたい、いやあり続ける!