読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

ボクココ

サービス開発を成功させるまでの歩み

愛され続ける Web サービスになるために意識していること

スタートアップ

ども、@kimihomです。

皆さんが作る新機能は本当に顧客が必要としている機能ですか?そこを今回は自分なりに考えているところを記事にしてみようと思う。サービス開発にはフェーズがあるので、それらフェーズに分けて考えてみる。

サービスリリースしていない状態のとき

まず世の中に出していないのであればコアとなる部分さえ完成すればリリースした方がいいかと思う。たとえ機能としては不十分でも、コア機能でサービスとして使えるという状態であれば、誰もサービスを批判したりはしないだろう。ただ単に、「この機能があればもっといいのに」と思って使うのをやめるか、それに満足して使ってくれるかのどちらかだ。ただし特にアプリだと最初の印象がレビューとして形成されてしまうため、少なくともバグの起きない状態でリリースすることが大前提だ。

サービスリリース後

サービスを晴れてリリースした後も、そのサービスのコアとなる部分をより精密に、より洗練させることに力を注ごう。そのコアとなる部分が結局のところ他社類似サービスとの決定的な違いとなり、自社の強みとなる。サービスのコアに満足してくれたユーザーは、ずっと使い続けてくれる顧客になってくれる可能性が高い。その顧客を誰よりも大切にサポートし、意見を聞くようにしよう。

逆に一部の見込み顧客や友達からのアドバイスで得られた、"あったらいいな" レベルの機能は実装すべきではない。そのような他の機能開発に手を出すと、誰でも作れるようなありきたりなサービスになってしまうのである。

最終的にこの見極めをすることができるのは、そのサービス開発に思いを持っている自分たちだけだ。他の部外者(特に投資家)から言われたところで、そのアドバイスは"スケールしてイグジットできるか"のアドバイスでしかないので、自分の当初作り始めた思いを実現するためのアドバイスではない。"愛され続けるサービスを作る"とは別の話ってことだ。起業したり自社サービスを運営する人の理由は人それぞれなので、それに対して批判するつもりは全くない。

ある程度サービスのコアが固まってきた状態

さて、問題となるのがこのフェーズの時だ。だいたいコアが固まってきて、それに満足していただけるユーザーが増えてきた、と。そうした時に先ほど挙げた"あったらいいな"レベルの機能を実装するのかどうか、という話になる。言い換えれば、「一部のユーザーには喜ばれるが、一部のユーザーには複雑になったとか余計なことをしたと思われる機能」 を実装するかどうかの選択が必要となる。

何も考えずにそのまま実装を続けてしまうと、そのサービスのコアが好きだった最も大切なユーザーは離れていくことになる。それ以外の人たちがまぁまぁ便利と思われるサービスに変わっていく。これを続けていった果てには誰も使わない機能だらけのサービスとなり、わかりづらい使いづらいサービスとなる。機能を維持することが困難になり、テストが不十分となって品質の低いサービスになっていく。それを防ぐためにはたくさんのエンジニアやテスターを雇う必要が出てきて、いろんな人の思いの入ったサービスとなる。当初思い描いていた理想の世界を実現するためのサービスはどこへ行ってしまったのだろう? となる。最近の勢いのあるスタートアップでさえも該当しそうな会社が1社や2社、思い浮かぶのではないだろうか。

これを防ぐためには2つの方法がある。1つは「プラットフォーム化」である。外部の開発者がその機能を自由に拡張できるようにし、その一部のお客さんだけが喜ぶような一部の機能を自由に付け加えるようにするのだ。自分たちで開発するなら、その機能をプラグインとして切り出し、欲しい人だけ使えるような機能として切り出す必要がある。ただし、この方法も拡張機能が多すぎると何が何だかよくわからない感じになってしまって、結局は複雑な感じになってしまう感は否めない。

2つ目の方法こそ究極の選択だ。「それを作らない」という選択をすること。顧客が欲しいと言っても自分たちの思想に反するから No と言うことだ。この決断はよっぽどのサービスのコアが関係者全員で共有されていないと実現が難しい。そのため、それなりに人数がいる組織でこの方法を実現することはまず不可能。唯一可能な方法は、大きな組織に絶対的な権力を持つ人がいて、その人が全てを判断するって方法がある。ただ、この方法はよほど崇拝されるような人じゃないとできない。たいていは喧嘩して別れる運命になるからだ。

私の場合は何でもかんでも機能を追加したり文字を追加したりすることを極端に嫌う。それは一時的なの解決になったとしても、今後のサービスとして一生残り続ける傷だと思っているからだ。文言追加で解決は逃げの選択なのである。

最高のサービスは文字がなくても使い方が分かるようになっているし、それを実現するにはどうしたらいいかを徹底的に考えている。本当に理解してくれたかどうかはしっかりと数値化して管理してるため、うまくいかなかったらこうしてみようという改善をするための仕組みが整っている。もしくはひたすらサービスを使ってくれている顧客に聞きに行く姿勢を持っている。新規獲得の営業としての電話や訪問の使い方ではなく、既存のお客さんの意見を聞くための電話や訪問 を実践するのだ。

その姿勢がお客さんのサービス満足度を更に高め、ロイヤルカスタマーとして使い続けてくれるし紹介してくれたりすることになる。

全員から愛され続けるサービスを作ることができるのか?

この問いは不可能ではないと私は思う。しかしそれには条件があって、「自分たちの信念が顧客にしっかりと伝わっていて、その上でシンプルなサービスであること」ということが言えると思う。

何の前提知識なしに iPhone が渡されれば、一部の人は何か物足りないと感じることだろう。それは作った人の思いがわからないからだ。[この製品は〜のためにある。] という前提知識があった上で (iPhoneの場合は既存の電話を敵にして電話を再発明するために iPhone はあると言った) その製品を使えば、みんなが納得して使ってもらえるようになるのだ。

私は今、その理想にチャレンジしている。使ってくれているすべての顧客が自分のサービスの熱狂的な顧客になってくれたら、なんて幸せなことなんだろう。それこそが私にとってサービスを作って本当に良かったと思える瞬間であり、目指している方向だ。決して上場して大金を手に入れました、とか社員が何百人いる会社の偉い人になりました、とかなんてのが私にとってのサービスの成功ではない。

そうした考え方があってもいいんじゃないか、と思ったので今回は記事にしてみた。