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「コールコネクト」の開発ツールやプロセスについて

本日、誰でも3分で自動電話応答システムを構築できるサービス「コールコネクト」をリリースした。

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今回は、このサービスができるまでの過程を記したいと思う。

開発コンテストで原型を構築

Smart Communication Award 2015 というコンテストで、何か作ろうということでコールコネクトの元となるアイディアを出して、その期間中にコアとなるメイン機能を実装した。

デザイナーの仲間と2人で参加してデモをしたところ、優秀賞をいただいた。これがきっかけでコールコネクトを正式にサービスとして出すプロジェクトがスタートした。

大抵の開発コンテスト(ハッカソン)ってその期間だけ作ったら、後はそのまま放置というパターンが多いと思う。だが今回は会社メンバーと参加してビジネスやマネタイズまでを考えて出した作品であったため、こうしてプロダクトとして世に提供できるまで育てられたのだと思う。

料金プランの構築

プロダクションまで持っていくためには、課金の仕組みの実装が必要だった。これの実装が大変で、テストにも時間がかかった。今回は WebPay を利用した。WebPayを利用すれば、決済の実装を最小限に抑えられるだけでなく、セキュリティ的にも自社でクレカ情報を保存する必要がないので安心してサービスを提供することができる。

4月末に商用申請を送り、6月中旬に全種類のクレジットカードが利用できるようになった。時間はかかったけども、その間サービスの改善に時間を割くことができた。しっかりとした商品説明ページと利用規約特商法などを記述すれば審査には通ると感じた。

今回は月額課金サービスであったため、各種プランに応じて定期的に決済が走る仕組みなど、いかにシンプルに、そして確実に決済ができるのかが勝負だった。課金に関するシステム構築には特に時間がかかった。

追加機能の実装

WebPayで審査を待っている間、ランディングページや管理ページの改善を続けていた。それとは別に、早いうちから無料モニターの形で募集を募り、試していただける方にフィードバックをもらうことにした。

これを実施て本当によかったと感じている。自分らサービス提供者はもう当たり前のようにシステムを利用しているため、初めて利用する側にたってわかりやすいサービスを自分たちだけで構築するのは難しくなってしまっていた。

初めて利用する方の側について、その人がどういう発言をしたか、どういうアクションをサイト内でとったかなどを細かくメモし、それらフィードバックを元にシステムを劇的に変更していった。この改善の時間がなければ、このシステムは誰もが3分で構築できるシステムにはならなかったと思う。

スピードを重視しすぎて機能が不完全のまま出すか、しっかりと用意してサービスを出すか。このどちらもやって出すというのが結局のところだと思う。

フィードバックの内容は基本的に全て Trelloで管理した。ラベルやチェックリストなどをうまく利用して、今何をしなければならないか、今何をしているかがメンバー内で可視化することができた。

Trello では、 「Suggestion」「Task」「Doing」「Check」「Checked」「Done」で振り分けた。まだやるかどうかわからないけどメモ書き程度に Suggestion(提案) があり、実際にやる予定のものがTaskに入る。今やっているものをDoingに入れ、それが終わったらタスクを作った人にCheckでアサインを変更。チェックが完了次第Checkedに入れ、リリースが終わったらDoneへ移る。このボード振り分けでうまく機能していた。

メンバーとの関わり

開発に集中するときは、リモートワークで開発をしていた。弊社には熱海のサテライトオフィスもあり、そこで開発を行っている時期もあった。リモートワークで仕事をする際は、Sqwiggleを利用している。これは確かに1対1で話すときは便利だが、集団で話す場合は料金がかかるので、毎日朝と夕方は appear.in で会議することにした。

ただやっていくうちに、相談が必要なフェーズ(初期のシステム設計やリリース直前など)はできるだけメンバー全員が集まってすぐ結論ができるような環境にしないといけないことに気づいた。リモートワークしてもいい時期、すると効率が悪くなる時期など、そこを見定める必要があると感じた。

テスト

今回はChibinekoというサービスが便利そうだったので、こちらを利用してみた。最もシンプル、というにふさわしい簡素な機能でテスト実施に役立った。

ステータスに応じて(現在のプランや日数など)のテストが多く、時間はかかったけどもそこを妥協せず1週間まるまるテストに時間を割いた。おかげで品質としても満足のいくプロダクトとなった。

終わりに

今回のサービスは3人という少人数でのチーム開発となったが、それぞれがハスラーハッカー・デザイナーの役割を全うでき、良いチームワークができたと感じている。

今後は開発だけでなく、運用フェーズにも入っていくので、そこで得られた知見などもシェアしていきたい。