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ウェビナー実践術のイベントレポート

ども、@kimihom です。

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本日、以下のウェビナーに関するイベントに登壇したので、そのレポートを書く。会場はなんとバーチャネルな世界。

peatix.com

ウェビナーの質をきめる6要素

このイベントで私が紹介したのが、ウェビナーの質を決める要素だ。今回のイベントの中では上位3位を紹介したが、全部で6つの順番となっている。

  1. コンテンツ
  2. インタラクション
  3. 構成
  4. 逸話
  5. 見た目

何よりもコンテンツがまず最初だ。パッとタイトルや概要を見た時に、「あ、これ見てみよう」と思えるような内容でないと、そもそも誰も参加してくれない悲劇が起こる。コンテンツに関しては、ウェビナーのたびにフィードバックをもらいながら改善しつつ、ウェビナーごとにタイトルや内容を変えてみて、どれが一番多くの人に参加しようと思えるかを試行錯誤していくことになるだろう。そもそも、コンテンツ以前に ウェビナーを開催していることをそもそも知らないケースも多い。いいコンテンツを用意し、そのコンテンツにどうやったら気付いてもらえるかという視点も重要である。

次に声が重要となる。実際にいくつかのウェビナーに参加してみると、声の抑揚が全くない棒読みのウェビナーがあったりする。何が重要なのかもわかりづらく、印象に残りづらいウェビナーとなってしまう。また、練習不足で言葉が途切れ途切れで何が言いたいのかよくわからないウェビナーもある。私はカンペを用意することは反対ではない。むしろリアルセミナーと違って、カンペを堂々とみながら話せるのは、ウェビナーの一つの利点だと思っている。しかし、カンペを単にそのまま読み上げると途端に眠くなるウェビナーとなってしまって退室されることが起きてしまう。カンペの中でもその日の状況や視聴者の属性に応じて柔軟に変えるような訓練が必要となる。声は、途中退室を防ぐ最も重要な点だと思っている。私自身が以前のウェビナーでそのことを痛感した。

3つめにインタラクションだ。単に動画を見るだけってなら、 YouTube とかにすでに出来上がった動画を見ればいいだけである。なぜウェビナーをやるのかといえば、リアルタイムで視聴者と配信者が繋がることができるからだ。その利点を完全無視して、単に配信側がベラベラ喋っているだけのウェビナーは、もはやウェビナーではない。

以降はイベント中では話してないけど、4つめに構成である。最初に自己紹介をして、視聴者に質問しながらコミュニケーションをとる。途中で大事なことは強調して覚えてもらうようにし、最後にまとめていく。これは人前のプレゼンテーションとほとんど同じだ。ただ違う点として、ウェビナーは誰もが気軽に入室・退出できる点にある。途中参加してきた視聴者にできる限り配慮し、いつ入ってきても今の説明の流れがわかるような構成を考えたいところだ。

5つめに逸話である。これは眠くならないようにしたり、記憶に残したりする上で重要だ。実際のセミナーだと、わざわざその場へ行って、その人の顔や声を生で感じるから、記憶に残りやすい。ウェビナーだとそもそも映像すら見ないで片手間でウェビナーを聞くだけの人もいたりする。そんな人たちでも、気になるような逸話を用意することが、ウェビナーでは重要となる。

そして最後に見た目となる。文字で覆い尽くされたスライドは誰もが見る気をなくす。印象的な画像数枚で、記憶に残るようなウェビナーを目指したいところだ。

この順番は、以下のウェビナーに関する本を参考にしている。英語しかないけど、もし興味があれば読んでみてほしい。

Webinar Master (English Edition)

Webinar Master (English Edition)

やってよかった、告知活動

私は既存の顧客に向けて、より深い使い方ができるようになるようなウェビナーを定期的に開催している。とりわけ私は初心者向けというよりかはある程度使っている方向けのウェビナーを担当していて、集客が毎回の課題となっている。

そこでランディングページに大きくウェビナーの予定を掲載したり、ヘルプセンターの記事の後にウェビナーのリンクを案内したりしている。また、迷惑にならない程度に定期的に ウェビナーのお知らせを送っている。そして参加していただいた方に対して、ウェビナーの最後に他にどんな内容のウェビナーに興味があるかを聞いてみたり、ウェビナー後のアンケートで自由に感想を記してもらっている。

評価の高いものは、また後日改めて同じ内容でウェビナーを開催している。逆に定期的に予定を掲載しても申し込みがなかったり、実際にやってみてあまり評価の高くなかったウェビナーは改善もしくはそもそもそのテーマではやらない選択もたまにしている。

ウェビナー自体は15~25分程度にして、それ以外は質問タイムにしている。それ以上のウェビナーは集中できないし、記憶に残りづらいからだ。また、それぞれテーマを小分けにできるので、いろいろな内容のウェビナーを高頻度で開催することに価値があると思う。

ウェビナーは今なら気軽に始められる

最近はウェビナーをするためのツールが多く登場してきている。私は wellcast を利用しているが、YouTube Live など無料で始められるサービスすらある。配信者が始められやすい環境に加え、とりわけ最近は外出しづらい状況ってこともあって、視聴者も参加しやすい環境になっている。

確かに、ウェビナーは途中で通信が途切れたり、音が聞こえなくなってしまったりするリスクはある。しかし、これらリスクは練習を重ねるごとに問題が起きづらくなるし、技術としても今後ますます安定した・大規模なウェビナーを開催することができるようになる。

今から始めてしっかりとウェビナーの方法を身につけることで、今後より一般的になるであろうウェビナーの文化にいち早く染まることができるだろう。ウェビナーをいつやるか? その答えは明確である。

終わりに

今回は縁あってウェビナーのイベントに登壇させていただく機会をいただいた。私自身、他の登壇者さんから"なるほど" と思えるいいノウハウを知ることができた。日本ではまだまだ一般的でないウェビナーだが、今回のイベントでよりウェビナーが一般的になるきっかけとなった。

東京の一極集中が日本でどんどん薄れていくにつれ、ウェビナーはますます一般的になる。そんな未来は、実はもうすぐなんじゃないかと、最近思う。