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ボクココ

サービス開発を成功させるまでの歩み

エンジニアが電話に出るのもいいよって話

スタートアップ

ども、@kimihom です。

たまにはエンジニアが電話に出るのもいいよ。

こう言うと、大半のエンジニアは「電話は嫌い」と思っていることだろう。自分の優先度とは全く関係なくどんな内容でも横槍が入り、それに出なければならないというプレッシャーと、そもそも人と話さなければならないという問題を指摘するケースがある。「カスタマーサポートはそういう電話に代わりに出てくれるためにいるんだからその人にやらせるべき」と言って一切受け付けないような圧倒的意志を強く感じる。

はて、あなたのサービスは本当にそれでいいだろうか?顧客はあなたのサービスの技術的な内容に質問があって問い合わせをする場合だってたくさんあるのだ。その時に毎回電話サポート担当者経由で顧客に答えを伝えなければならないのか。果たしてこのままエンジニアは直接顧客とやりとりをしないという姿勢を貫き続けていいのだろうか。本当にサービスをより良くさせたいというエンジニアならメールだってチャットだって電話だって出来る限り顧客と向き合って顧客が満足してもらえるようなシステムにすることを目指すべきだと思うのである。

エンジニアが電話に出ることがいいと思うのはなぜか。

エンジニアが電話に出ることで、あなたがお金を頂いている最も大切な存在(顧客)を意識することができる。その顧客から出た意見を身を以て嚙みしめることができる。サポート担当者から「この機能要望が来てるんですけど、できそうですか?」って言われて「今, 他のことやってるから後でね」と言って放置で終わってるパターンは今まで何回あっただろうか?例えば些細なバグや調査依頼だったら一瞬で解決できるような、そんな顧客を感動レベルにまで引き上げる素敵なサポートを実現できる。

私は今でも顧客からの電話に出来る限り率先して出るようにしている。その問い合わせが技術的な内容だったら、その問い合わせてきた人も私も幸福だ。なぜならこのシステムは私がゼロから全て作り上げ、そのシステム内容を全て把握しているからだ。どんな内容だって 100% 自信をもって応えることができる (できませんって回答もするけどね)。電話をかけた相手としても、「なんでこの人はこんなに色々知っているのだろう」と疑問に思われるレベルのサポートを提供することができる。私たちのサービスは使ってくれている顧客を最優先するので、今の開発がちょっと止まったとしても顧客のサポートに全力を注ぐようにしている。

最近は技術も発展して、あの厭わしい電話機や受話器を持つ必要は無くなっている。WebRTC コールセンターの登場により、Chrome ブラウザを立ち上げるだけで電話に出られるようになっている。技術のみの問い合わせに対応するには、それ専用の電話番号をさくっと用意したり、「技術に関する問い合わせは2と# を〜」といったガイダンスで振り分けることも可能だ。これにより、エンジニアが本当に対応しなければならない電話にだけ最高の技術サポートを提供できるようになった。しかもそのサポート内容は Slack などを通じて通話メモや録音とともに簡単にシェアできる。もちろん、リモートワークでも電話に出られちゃう。そんな環境が揃っているのに、今もなおエンジニアが電話に出ないってのは、単に気持ちだけの問題だと思うのである。

どんなコミュ障だって、自分のシステムの話をしたくない人なんていないだろう? 自分のシステムに興味を持ってくれて電話をかけてくれているのに、その電話をほかのシステムの知らない人に説明させて、適当に返されてしまったら、あなたの情熱はその顧客にとって無意味なものになってしまわないだろうか。それが嫌なら、エンジニアが技術の問い合わせに積極的に回答していきたい、そう思うのである。

私は以前のチームで悲しい経験をしたことがある。サポート担当者が電話やメールに全て一次対応をしているようなチームで活動していた時、エンジニアはサポート担当者の方の依頼の優先度をどうしても下げがちになってしまう。サポート担当者の方は “確認のため” と思って念のため聞いているのに、エンジニアからしたら"そんなこともわからないのか" “またその話か” とか思ってしまうことが、1年,2年と経てば必ず一回は経験する。こう言う状態になって、誰が幸せになれる?残念ながら誰も幸せにはならない。答えは「最も知っているあなたが電話サポートをする」これじゃないのかな。

顧客は電話サポートを求めていないのだろうか。エンジニアならチャットやメールサポートの方がいいのだろうか。この問いはサポート業界ではしょっちゅうされていることなんだけど、Web やアプリを提供しているからこそ、生身の人間を感じることのできる電話ってのは今でも貴重なんだと思う。提供しているサービスが “画面上のもの"として見られるのではなく、"あの声/顔の人が運営しているサービス"って目線で使ってもらえる。こういうちょっとした気持ちの持ち方で、サービスの愛着ってのも変わってくるんじゃないかな。そうであってほしいと私は信じている。

たまにはエンジニアが電話に出るのもいいよ。自ら進んで手を挙げて、着信音を心待ちにするような、そんな働き方に目を向けてみてほしい。